北野天満宮瑞饋祭は、数ある京都の秋祭りの先陣を切って10月1日から5日間にわたって行われます。古来、西之京の地で行われていた氏子の祭りに、明治時代になって神幸祭(神様が氏子地域を巡行する祭)が取り入れられ、現在の形が整いました。

5日間の祭礼のうち、特に10月4日の還幸祭は「おいでまつり」と呼ばれ、単に天神様が御旅所から本社へお帰りになる、というだけでなく、「大宰府でお隠れになった菅原道真公の御霊が神様として北野の地においでになる」という御鎮座の由来を回顧し再現する意味を持つ重要なお祭です。三基の御鳳輦を中心に神牛の引く御羽車や松鉾、梅鉾など、絢爛たる行列が氏子地域を巡行します。

 

 

瑞饋神輿は「芋茎(さといもの茎)」で屋根を葺き、その他柱や瓔珞などの各部分を野菜や穀物、乾物等で飾り付けたおみこしで、京都市の無形民俗文化財に登録されています。

使用する野菜の栽培から飾り付け、またその技術の継承など「西之京瑞饋御輿保存会」により伝統が受け継がれています。

瑞饋神輿は、10月1日から3日まで御旅所に奉安され、10月4日に巡行します。